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飽食の時代と言われて随分久しい気もするが、確かに食べ物は生活の中に
満ち溢れている。
しかし本当に安全で、身体にやさしい食べ物となると、その数は極端に少なくなる。
我々の子供時代、食卓は決して豊かなものではなかった。夕食にすき焼きなどが
登場すれば、それこそ盆と正月が一緒に来たような騒ぎであった。そこには
親子の会話があり、団欒があった。
それと野菜と小魚をよく食べた。いや食べさせられたというほうが正確かも知れない。
ひるがえって現代の食卓はどうであろうか。魚介類、煮物、汁物などは隅に
追いやられ、肉中心の様々なフライ物がはばをきかせる。それも冷凍物や
レトルト食品が席巻しつつある。
確かに保存も調理も簡単で味もそこそこの便利モノだし、野菜を多く取れば
問題ないのだが、我々オジサンにはとても我慢ができない。
そして今、「食育」なる言葉をよく耳にする。この考えにはもろ手を挙げて賛成する。
なぜなら食は命の源であり、健康な生活を営むう上での基本だからだ。
我々大人はもちろん、成長盛りの子供にとっては最優先すべき重要なテーマと
いえる。
その「食育」をテーマとする小さなイベント鶴崎まちなかマーケット」が開催
されるというので、友人を誘って出かけることにした。場所は、大分市鶴崎地区。
地元鶴崎商店街が主催する地域振興策の一環だという。
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悪天候のため中止になるかもと少し不安に
なりながら、午前10時前には会場に到着。
地元商店街の有志の方々がテントの中に
集まり、発会式?をしていた。
雨なんかに負けず頑張ろうと気勢をあげた後に
マーケットイベントが始まった。
会場の中心となっているのが、
スーパーマーケット裏のグリーン地帯。
数本の高木と多くの低木で構成される丸い小公園
といった感じ。この小公園とその通りを地域興しの
ストリートにしたいとの考えがあるとも聞いている。
会場には10店ほどの出店が並んでいる。
「食育」がテーマというだけあって、
リサイクルショップ1店を除いた
全てが食に関連したお店である。
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3人ほどのおばあちゃんの指導を受けながら、
数組の若い親子がだんご汁を料理している。
あまりにも美味しそうなので一杯注文すると、
おばあちゃんの一人が、手際よくだんごと
細切りした野菜を盛り付け、スープをかけて
渡してくれる。
値段を聞くとなんと無料サービスだという。
後で知ったことだが、このおばあちゃんは
佐藤マスエさんといい、当年とって82歳。
地元では有名な「だんご汁名人」だそうだ。
その味はというと、今まで食べただんご汁とは
あきらかに別もの。麺の適当にコシのある
感触といい、さっぱりとして奥深い風味といい、
思わず旨い!とうなりたくような美味しさでした。
さすがだんご汁保存会を結成し、活動を続けて
いるだけのことはあると大納得。けっしてタダ
だからそう感じたわけではないことを強調して
おきます。 |
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さあ一度火のついた胃袋は、もう誰にも
止められません。次は竹田田楽の香りに
誘われ、さっそく購入。これがまた大豆特有の
ほのかな甘さと香りが口の中に広がるすぐれもの。
さらには九州食肉学問所のしゃもと六白黒豚の
ジューシィな焼き串をそれぞれ1本ずつ。
もちろんこれだけでは終わらず、紅蘭の焼きそば
を親の仇とばかりにかっ込む。これでようやく
腹の虫も上機嫌となり、最後の仕上げとして
大分市じんわり村のハーブティー
(試飲用でこれも無料)を味わう。その味は予想以上
にマイルドで美味しく、さっそく一袋を買い求める。
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ここからはショッピングモードに突入です。まずは
お目当ての菊乃家特製「うなぎ弁当」と
これも知る人ぞ知る有名店、倉掛茶寮の
「いなり寿司」を夕食用に。
さらには皆春鮮魚店のあさりを一袋、といっても
出血大サービスで、ストップ!といわないと
いくらでも入れてくれる。最後に九重高原
くしふるの里直送の百円均一の有機野菜の
中から、大根、キャベツ、サツマイモを
買い求めた。こんなにも大量に食べたり
買ったりの数時間でしたが、商売度外視の
価格設定のため、お得感、割安感一杯の
マーケットでした。
これで天気が良ければもっと盛況で楽しい
イベントになったのにと、主催者の皆さんに
同情の念を強く感じた一日でした。
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主催者である鶴崎商店街連合会
山崎國夫会長に
お話しをお聞きしました。
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| Q. 鶴崎まちなかマーケットを開催した目的は何ですか? |
A.
すでにお気づきだと思いますが、国道197号線沿い
の鶴崎商店街は、シャッター商店街となり、昔の賑わいが
嘘のようなさびれ様です。時代の流れについていけなかった
と言えばそれまでですが、とにかく何とかしなくちゃ
いかんと考え、地元の仲間たちと腹を割って話し合いました。
その結論が、まず自分たち地元の人間が元気で前向きに
行動することから始めようというわけで、自分たちが元気になり、
地元住民の人たちにも元気になってもらえる催しはないかと
アレコレ考えたのです。その結論が、食育をテーマとした
鶴崎まちなかマーケットだったわけで、おいしい郷土料理や
飲食店に恵まれた鶴崎だからこそ可能なイベントだと
考えたのです。ただ地元だけではおのずと限界がありますから、
大分県下のおいしくて身体にいいものをできるだけ集めて来ようと。
これは息子ら若いモンが奔走してくれ、出店にこぎつける
ことが出来ました。 |
| Q. しかしあいにくの雨と風の悪天候で本当に残念でしたね。 |
A.
これだけは私ら人間の思惑通りにはいきませんから、
仕方ないでしょうね。
ただこんな悪天候の中でも、スタッフ全員が笑顔で
お客さんに対応してくれただけでも
大きな収穫だと思います。まず私たち地元の人間が明るく
前向きになるというひとつの目標は達成できたわけですから。 |
とっても楽しく、魅力いっぱいのマーケットであることが実感できました。
来年も開催されることを心から願っています。本日は有難うございました。
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