34年のサラリーマン生活に別れを告げ、夢の実現へ
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このようなフォークライブのお店を
持とうと思われたのは、いつ頃なんですか。
森
店を出したいという思いは、
ずーっと昔からあったんですよ。
本格的に考え始めたのは3年くらい前かなあ。
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森さんはまだ50代半ばですよね。
早期退職というのはけっこう勇気がいるというか…
定年まで待ってから、という考えはなかったんですか。
森
うん、それはなかったね。自分の中で
55才というのがひとつの区切りだったから。
辞めるタイミングはちゃんと考えましたけど。
30年以上銀行勤めをしてきて、それなりに
責任ある立場にいるわけでね。自分の都合だけで
パッと辞めるわけにはいかないから。
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「脱サラしてフォーク居酒屋をやる!」…と
なった時、周囲の反応はどうだったんでしょう。
森
「大丈夫?」と心配する人もいれば
「やるんなら早い方がいい」という人も。
まあ、いろいろですよ。
「そういうフォークの店は森さんしかできんやろ」と
言ってくれる人もいました。
森
最初は本気にしてなかった。
「また冗談言って」みたいな、ね(笑)。
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けっこう反対されたんじゃないですか。定年前だし。
森
されたねえ。そりゃ家族としては
安定したものを望むじゃない?
ずっとサラリーマン家庭でやってきたわけだし。
けどね。まあ、どうにか説得して。
「もう50過ぎたし。
そろそろ、いいんじゃない?」みたいな(笑)。
そのうち娘なんかも「お父さんの
好きなようにやってみたら」と言ってくれてね。
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あのー、こちらのお店のママさんは森さんの奥様ですよね?。
森
そうです。
女房もね、今までやってた仕事を辞めて
店を切り盛りしてくれてます。
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え ! そんなに !? うーん、奥様にとっても
一大決心だったというか…家族みんなに
とっての大転機ですね、これは。
森
娘たちも会社が終わると、
店に来て手伝ってくれて。
助かってます。
南こうせつとかぐや姫
(初代かぐや姫)の写真。右が森さん。
十三夜は満ちていく「現在進行形」の月。そこがいい
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お店を出すにあたり、ライブハウス系の店を
視察されたりしましたか。
森
東京にあるフォーク酒場に行ってみました。
お客さんのニーズを肌で感じ取るという点では
勉強になったけど、店舗のつくり自体は
僕の思い描いてるプランと違ってたんで、
参考にならなかった。設計は建築士の人と、
相談しながら進めていったんだけど、
最初にイメージしてたのより
オシャレになっちゃったね。
本当はもっと田舎くさい感じにしたかった。
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いやー、でも、この雰囲気いいと思いますよ。
この、ウッディな感じとか好きだなぁ。
森
うん、ぬくもり感は出したかった。
で、いざ、オープンしてみると、
「大人の雰囲気でいいね」とか言ってもらって。
お客さんの反応がいいんですよ。
まぁ、うちは、若い人がコンパとかで、
盛り上がる一般的な居酒屋じゃないから。
これくらいシックな感じでいいのかな。
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お店を出すにあたり、ライブハウス系の店を
視察されたりしましたか。
森
東京にあるフォーク酒場に行ってみました。
お客さんのニーズを肌で感じ取るという点では
勉強になったけど、店舗のつくり自体は
僕の思い描いてるプランと違ってたんで、
参考にならなかった。設計は建築士の人と、
相談しながら進めていったんだけど、
最初にイメージしてたのより
オシャレになっちゃったね。
本当はもっと田舎くさい感じにしたかった。
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月をイメージしたアール(曲線)もいいですね。
店舗名は、どうやって決めたんですか。
森
いろいろ考えてたんですけどねー。
とにかく、和名にしたかった。
横文字ではないだろうと。
十五夜というのは満月で、
言わば完成された月でしょ。
あとは欠けていくだけ。
けど、十三夜は満ちていく余地が
まだあるじゃない?
森
そうなんだよ。
曲作りでもね、まだ不完全だけど
磨けばよくなりそうなのとかあるわけ。
原石というか。そういう未完成のものに惹かれるね。
十三夜という月が、ちょっと欠けてる部分に
美しさを感じるし。そんなことを
女房に話したら「いいんじゃない、それ」って。
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でも道行く人を見てると、
みんな「なんだろう、この店」って感じで
興味深げに見てますよ。
窓から中の様子を覗き込む人もけっこういるし。
森
こういう店は、今まで大分になかったからねぇ。
十三夜の看板。
府内5番街の中でもひときわ目を引いている。