
私は最近、英国製のクロスバイクを買った。ママチャリもいいけれど、颯爽と風を切って街中を走ってみたいと思ったからだ。
それと前後して、興味深い新書を見つけた。タイトルは「ぺダリスト宣言!」。副題に40歳からの自転車快楽主義とある。
筆者を簡単に紹介すると、著者の斎藤 純氏は1957年生まれ、岩手県盛岡在住の作家で日本ペンクラブ環境委員や岩手県立美術館運営協議委員等をつとめている。
その斎藤氏は言う。「僕はここにぺダリスト宣言をする。ぺダリストとは、自転車のペダルと旅行者のツーリストを合わせた言葉で僕がつくった」。さらに氏は、「ペダりストはただ単に自転車に乗る人を指すのではない。僕が理想とするペダリストは、自転車のペダルを踏みながら、よく考える人だ」とも述べている。
このような考えを持つ人だから、本の内容は、自転車のみならず、実に多岐にわたっている。これまた営業妨害?にあたるため、余り詳しくは語れないが、自転車の選び方、楽しみ方、自転車の旅の準備、自転車の歴史やチャリという表現への疑問から始まって、交通問題、ルール、さらにはまちづくり、省エネ、環境へと話は展開していく。
中でも私の興味を引いたのが、自転車レースについてのくだりである。わが国では、自転車レースと言えば、ほとんどの人がトラックを回る競輪を連想すると思うが、最初は明治31年11月6日に東京上野不忍池のほとりで開催されたレースにはじまる、公道を走るロードレースが主流であり盛んであった。
スター選手も何人かいたし、新聞のレース記事に多くの人が熱中したと言う。選手は出身県を代表するカタチで出場し、この流れは現在のケイリンにも受け継がれているようだ。
しかし、衛星放送でのスポーツチャンネルでたまに観るのだが、ツールドフランスのような歴史と国民的人気を有したロードレースが、わが国には存在しないのが残念で仕方ない。
コロッと話は変わるが、自転車は軽車両に属し、本来は車道を走らなければいけないという事実である。もちろん左側通行であり、これに違反した場合、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられても仕方ないと言う。しかも自転車が歩道を走って良いのは、自転車の歩道通行可を示す道路標識がある場合にのみ許されている。
自分を含めてほとんどの人が、歩道をそれも右側を堂々と走っている現実は一体何なんだろう?
最後に、著者が何度も強調している、ペダリストとして守るべきルール。自戒の念もふくめてご紹介しておきます。
ちょっと気をつければ、そんなに難しいことではありません。私たち大人が守れば、子供たちも自ずと守ることを信じ。私、60歳を過ぎ少々くたびれたヘタリスト、いやペダリストも今日から最低限のルールを厳守することをここに誓います。