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トップ > 大分フェリー紀行- その1:国道九四フェリー
港町に生まれ育った私にとって、船はその大小を問わずいつも身近にあった。
沖合いには、ギリシャやパナマと言った外国船籍の大型貨物船がいつも停泊していた。
そして大学進学のために上京する頃と前後して、四国と私の町をつなぐフェリーが開通した。
次から次へと車を飲み込み、悠然と出航していくその姿に、漠然とではあるが、
新しい時代の息吹きを感じた。それから40年経った今、あることが気になり始めた。
それは、この大分県にはいくつのフェリー航路が存在するのかという素朴な疑問である。
神戸や大阪、さらには横須賀までの長距離フェリーがあることは知っていた。
そして四国への航路や島々への定期便もあることが分かるにつれ。
そのすべては無理としても、出来るだけ多くのフェリーに乗船することを思い立った。
題して「大分発フェリー紀行」。ルールや約束ごとはいっさい無しというお気楽な紀行シリーズです。
ということで、ほどほどに期待してください。
■姫島村営フェリー・・・伊美→姫島
■大入島観光フェリー・・・佐伯→大入島
■国道九四フェリー・・・佐賀関→三崎
■九四オレンジフェリー・・・
(臼杵→八幡浜)
■宇和島運輸フェリー・・・
(別府→八幡浜)
(臼杵→八幡浜)
(別府→三崎)
■宿毛フェリー・・・佐伯→宿毛
■スオーナダフェリー・・・竹田津→徳山
■ふぇりーさんふらわあ・・・
(別府→松山→今治→神戸)
(別府→大分→松山→神戸→大阪)
(別府→大阪)
■シャトル・ハイウェイライン・・・
(大分→横須賀)

ニュー豊予2の船





平成19年4月3日、その日は朝からあいにくの雨。
天気予報では傘マークなどなかったのに・・・。
しかし桜の開花状況を考えると、
今日をはずすわけにはいかない。
とにかく出発、進行!と佐賀関のフェリー乗り場へ。
今回はひとり旅ではなく、兄夫婦とその愚犬(柴犬のオス)、
そして私という奇妙な取り合わせでの
フェリー紀行である。
本日のコースを簡単に説明しておくと、
大分市の佐賀関からフェリーに乗り四国の三崎港へ。
さらには兄の運転する車で国道197号を南下。
八幡浜を経由して最終目的地の宇和島を目指す。
昼食に宇和島名物の鯛めしを食するという壮大?な
日帰り旅行である。
 
佐賀関営業所
〒879-2201
大分県大分市大字佐賀関750
TEL(097)575-1020


 
三崎営業所
〒796-0801
愛媛県西宇和郡伊方町三崎2000
TEL(0894)75-1020


■午前8時10分。佐賀関のフェリー乗り場へ。
午前8時を少し回った頃に、雨のそぼ降るフェリー
乗り場に着いた。風もあり、波も高い。
次の便まで50分以上あるとあって、私たちを除いて
売店はもちろん待合室にも人影が見当たらない。
どんな旅になるのかと、少々不安になる。
乗船は30分前からというので、乗船チケットを購入し、
車中にて待機する。待つこと20分、
係員から指示があり車ごと乗船した。
連れてきた犬は無料ではあるが、
規則どおりそのまま車中に。
不安そうな目で私たちを追うが、これも仕方ない。
足早に客室のある階上へと上がる。


佐賀関フェリー乗り場
■豊予海峡を渡る70分の船旅は、実に爽快であった。
フェリーが出航するのと時を合わせるかのように、
雨も小降りになり、西の空が明るくなってきた。
精錬所の新旧ふたつの大煙突、そしてウミネコの住む島、
高島を右手に見ながら、舟は四国の佐田岬を目指して
ゆっくりと進む。写真を撮りたいと思うが、
デッキへの扉には、出入り禁止の貼紙があり、
波も高いこともあって一度は断念する。
しかし、客室は広く明るく快適そのもの。
対面式長椅子と横になれるカーペット敷きのフロアに
分かれている。また階段を上がった展望席は、
愛煙家にはうれしい喫煙席となっている。
煙は上にあがる、だから喫煙席はいちばん上に。
ウン、これは理にかなっている。

 

豊予海峡
■佐田岬の灯台と風力発電用の風車が出迎えてくれた。
四国の佐田岬に近づく頃には、
天気も先ほどの悪天候が嘘のように好転した。
まず目についたのが佐田岬灯台。
雨上がりの太陽と青空に映えて白く輝いている。
そして山の尾根伝いに等間隔で並んだ風力発電用の
風車が春の風にゆっくりと回転している。
その素晴らしい景観にジッとしていられなくなった、
デジカメを片手にデッキへの出口を探すと、
先ほどチェックしたドアの反対側ドアには貼り紙もなく、
簡単にデッキに出ることができるではないか。
嬉々としてデッキに出ると予想をこえた強風に
髪の毛が逆立つ。とにかく4、5カットを撮影し、
あたふたと室内に舞い戻った。


フェリーから佐田岬を望む
■いよいよ、四国に上陸開始!
車に戻るようにと船内アナウンスがあり、
他の乗客たちと共に最下部の車置き場に降りると、
車内に閉じ込められていた犬が、
相当に不安だったと見え、なかなか体の震えが止まらない。
普段は他の犬との喧嘩が大好きで、自分が一番強く、
偉いと考え違いしている小生意気なくせに、
なんたる無様な奴めと、同情しつつも笑いをこらえきれない。
車に乗り込んで待つこと10分前後で、
前方のゲートが大きく口を開いた。
いよいよ待ちに待った四国路の旅の始まりである。


フェリーから三崎港を望む
■目指すは宇和島。まずは絶景のメロディラインをひた走る。
三崎港から程なく走ると、通称メロディラインと呼ばれる尾根伝いを走るハイウェイに出た。
手入れのよく行き届いた快適な舗装路が続く。道路際には今が盛りの桜並木。
山肌には、そこかしこに淡いピンクの絨毯を敷き詰めたように山桜が咲き乱れている。
見上げれば、近くに風力発電の風車が稜線ごしに顔を出し、眼下には、青い海がどこまでも続いている。
私の想像をはるかに超えた素晴らしい大パノラマである。
手前味噌になるが、この季節に照準を合わせたのは大正解であった。
 

風力発電用風車(日中)

風力発電用風車(夕方)

展望台よりメロディラインを望む

お洒落で清潔な展望台


■宇和島に着いたのは、正午を過ぎ。まずは「鯛めし」で腹ごしらえ。
私のモットーは、それがどんなに近場の旅でも、必ずご当地自慢の郷土料理を食することである。
もちろん今回も例外ではなく、昼食は宇和島名物の「鯛めし」に決めていた。
お店はインターネットで調べ予約していた「月ヶ瀬」という割烹旅館。
市内に入ったことを確認し、電話にて住所を詳細に確認する。
近くまで来たがどうしても目指す旅館が見当たらない。
八百屋のおじさんに尋ねると、親切に教えてくれた。目印は桜の木だと言う。
指示されたとおりに行くとありました!
こじんまりした造りの建物で、初めて訪れる人には分かりにくい旅館です。
しかし門前には満開の桜の老木があり、なかなか風情のある趣きです。
手入れの行き届いた前庭から玄関を入ると、そこは食事処となっており、
すでに10人程のお客がコの字型のカウンターで食事をしていた。
そのほとんどが女性客。経験的に「これは当たり!」と確信した。


■さすが郷土料理というだけあって、「鯛めし」の味は格別だった。
名前を告げると予約をしていたために個室に通された。
早速、鯛めし定食を注文し、待つことしばし、
写真のごとき料理が運ばれてきた。
食べ方を聞くと、まず玉子の黄味の入ったつゆをかき回し、
鯛の切り身が入ったお鉢にかける。
それを白飯の上にのせて豪快に食べる料理だという。
言われた手順で口に運ぶと、鯛特有の甘さとプリプリ感、さらには秘伝?のタレとの絶妙なマッチングでとにかくうまい!
としか言いようが無い。大食い兄弟と自他共に認める、
兄と私はご飯のお代わりをしてしまった。
他に茶碗蒸しとデザートがついて税込1,575円也。
その新鮮な素材、美味しさから言って、決して高い値段ではないと思う。

鯛めし定食 1,675円(税込)
割烹旅館 「月ヶ瀬」
電話番号:0895−22−4788
住所:〒798-0013 
愛媛県宇和島市御幸町1−5−6


■宇和島城から天赦園へ。江戸時代の風雅を堪能する。
お腹の虫を満足させたところで、次の目的地は宇和島城のはずであったが、
愚犬を散歩させたいとこれまた愚兄からの提案があった。
食事中に1時間以上も車中で待たせていたので、仕方なく先ほど目にした近くの和霊公園へ。
和霊神社の前に広がるこの公園は緑も多く、市民の憩いの場と言ったところ。
しかしペット持込み禁止の立て札があり、やむなく公園の周りを30分ほど散歩することとした。
そのあと、地元の高校生らしき若者に、宇和島城への行き方を教えてもらう。
感じの良い子どもたちで、一生懸命に説明してくれた。
そして宇和島城の天守閣まで登り、宇和島市全景を見渡した。
宇和島市の方々には申し訳ないが、イメージしていた以上に都会である。
次に訪れた天赦園も落ち着いた風雅さをたたえ、
一瞬、京都の有名な庭園にいるような錯覚に陥るほどであった。
以上で私のフェリー紀行第一弾は何事も無く終わったが、これからもそうであるとは限らない。
しかし天気も含め、当たり外れがあるのも旅の楽しみと前向きに考え、このシリーズを続けたいと思っている。


和霊神社の大鳥居

 宇和島城天守閣

天守閣から見た宇和島市内

天赦園正門

春雨亭(天赦園)

池泉廻遊式庭園(天赦園)

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